読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

鄭成功 - 明の最後っ屁となった日本人ハーフ

f:id:osajiru:20141011215141j:plain

オヤジ、鄭芝龍

鄭成功 は、1624年に平戸で産まれた。

オヤジは 鄭芝龍。福建出身の海賊商人。
オカンは 田川マツ という平戸藩士の娘。

鄭芝龍は、6ヶ国語に堪能で、経済学を学んで金勘定も上手。
倭寇が崩壊した後の海賊集団の中でヤンチャも働き、荒稼ぎしまくる。
インテリヤクザ的な感じだ。

この鄭芝龍。
鄭成功が産まれた翌年に、ボスの 顔思斉 が死亡したため、所属していた海賊集団の新しいボスになった。

鄭芝龍は、家族を連れて福建に渡った。

この頃、鄭成功は7歳。
この年まで、鄭成功は平戸で育った。

平戸の鄭成功が育った辺りには、 鄭成功記念館 があり、鄭成功の生家が再現されている。
今でいうと4LDK。
海賊集団のボスの一家の家としては、ちっこく感じる。

鄭成功記念館サイト: http://www.hirado-net.com/teiseikou/facility.php

f:id:osajiru:20141011215440j:plain

福建に渡った鄭芝龍は、
そこで大陸沿岸を荒らし回りーの、
略奪をしーの、
それでいて、平戸藩主に気に入られーの、
さらには、当時台湾の一部を領有していたオランダと交易しーの、

で、大儲けした。
そして、東アジア最大の海洋勢力になった。

オヤジ、明に頼られる

この頃、明国は、 李自成 により、首都の北京を奪われ、皇帝が自殺する事態となっていた。
明の官僚は、南京で亡命政府を建てた。(南明)

李自成の勢力は、満州人が作った清国によって壊滅した。

が、清国は中国統一宣言をし、明国亡命政府を追い回す側になった。

大ピンチの明国。
皇帝は、各地の親分に、朕を守れ、朕を守れと片っ端から呼びかけた。

鄭芝龍の勢力にもお声がかかった。

帰順した鄭芝龍は、明国の軍事力の大きな部分を占め、明国内で権力を持った。

この中で鄭成功は、皇帝の姓である「朱」を貰い、正に中核の存在となった。

オヤジ、清に降る

明国は「抗清復明」を唱え、清国に抵抗したものの、めちゃめちゃ強い 満洲鉄騎軍 を前にあっけなく南京を制圧され、皇帝も死亡した。

途端に、
「ボク、皇帝やりまーす」
と2人の皇帝一族が皇帝宣言した。
2人はお互い戦うことは無かったものの、協力できず、個別に清国に滅ぼされた。

こんな状況を見ていた鄭芝龍。
こりゃあかんと思い、清国に投降した。
息子に清国を進めるオヤジ。

が、鄭成功はあくまで「抗清復明」の立場を貫き、
オヤジは清、オレは明
という状態となった。

投降した鄭芝龍は幽閉され、その15年後に処刑される。

いざ!北伐!

オヤジを失った集団は、鄭成功以外に、鄭成功の従兄弟をボスとした幾つかに分裂した。
鄭成功は、あの手この手で従兄弟達をぶっ殺し、集団をまとめあげた。

その後7年間、力を蓄えた結果、20万の勢力となった。
そして、1658年、「抗清復明」を唱え、20万の内17万を動員して、南京を目指して北伐を開始した。

この時、鄭成功は、 徳川幕府に援軍を求める密書 を送っていた。

徳川幕府は、応じなかった。
応じていたら、清国、明国、日本の大三国志が展開されていたかもしれない。

f:id:osajiru:20141011221547p:plain

北伐は、300艘の船で厦門を出港。長江河口から南京へ進軍する計画だった。

途中の清国の城を軽々落としながら、福建と長江河口の間辺りの温州まで進軍した。

清国弱っ!
こりゃ余裕でしょ〜!
よっしゃあ、行ったるで〜!

勢いづく鄭成功軍。

そこに暴風雨が直撃した。

結果、あっという間に1/3の船と1万弱の兵を失い、大崩壊した。

北伐再開!

鄭成功は温州に留まり、軍を立て直した。
そして北伐再開。

鄭成功の軍は、速攻、速攻で、長江を上って一気に南京まで進んだ。
そして、南京城を取り囲んだ。

南京城を守る 郎廷佐 は、
「降伏するんで、ちょい待ち〜」
と鄭成功軍に伝えた。

そして、 馬進宝 が鄭成功軍に寝返るというウソ情報を流し、援軍の到着を待った。

もう勝ちで決まりだろ。
そして、明日はオレの誕生日。

鄭成功はご機嫌になり、軍全体がお祭り騒ぎになった。

そこに、清の援軍が到着。さらには、鄭成功軍がいない城壁部分をぶち破って、鉄騎兵が大量に進軍してきた。

聞いてないよ〜。

鄭成功軍は壊滅し、退却した。

大陸脱出

1660年、清国は福建へ向けて、鄭成功討伐軍を差し向けた。
が、海戦に弱い清軍は、鄭成功軍に壊滅させられる。

武力での討伐はムリと考えた清国は、鄭成功の勢力圏にいる住民を 強制移住 させ、鄭成功の資金源を断つ戦略に出た。

こりゃあかん・・・
鄭成功は、福建の向かいにある、台湾に目を付けた。

台湾制服

この頃、台湾は オランダ東インド会社領 となっていた。
鄭成功は、オランダ東インド会社の通訳として送っていたスパイ 何斌 から情報を得て、台湾に攻め込んだ。

虚を突く形でオランダ艦隊を撤退させ、台湾に上陸成功した鄭成功軍は、籠城するオランダ軍を取り囲んだ。

籠城は9ヶ月に及んだが、期待したオランダ増援艦隊を鄭成功軍に打ち破られて、降伏。
台湾は鄭成功のものとなった。

鄭成功の夢

鄭成功は、ここに明国の皇帝を呼び寄せ、明国を復活させようとした。
そして、ここを拠点にスペイン東インド会社領となっているフィリピンを制圧しようという考えでいた。

しかし、台湾制服の2ヶ月後、明の永暦帝は清国に捉えられて殺害され、鄭成功自身も、その1か月後、39歳の若さで病死してしまう。

もう少し長生きしていたら。

鄭成功。
徳川幕府への密書といい、明国再興、フィリピン進出の夢といい、東アジアの地図を大きく変えていたかもしれない、イケてる男なのだ。

鄭成功―旋風に告げよ〈上〉 (中公文庫)

鄭成功―旋風に告げよ〈上〉 (中公文庫)

英雄 国姓爺合戦 [DVD]

英雄 国姓爺合戦 [DVD]

© 2009-2017 Osajiru All Rights Reserved.