ウホーリーに探される−10話.恐怖ちゃんこ

「面舵いっぱーい。」
ヤツは全体に指示を出した。

その指示を聞き、ハンドル担当は、ハンドルを思いっきり右に回した。
アクセル・ブレーキ担当は、右のペダルを思いっきり踏み込んだ。
ギア担当は、ギアの右側面を思いっきり撫でまわした。 そして、前方確認担当のオレは、右目で思いっきりチャーミングにウインクした。
しかし、トラックはピクリとも動かなかった。

オレ達は、必死に考え、真剣な議論を重ねた結果、JAFを呼ぶことに決定した。

「JAFは、15分程度で来る。」

週2でJAFを活用しているヤツは、沈鬱なトーンながら、脳は揺らす重低音ボイスでそう言った。

それまでの間、AMラジオを聴くことにした。

だが、しばらくして、キーを回さないと、車のAMラジオが聴けないことに気がついた。

残念なことに、オレ達の中にキー担当がいないため、キーは回せない。
AMラジオが聴けないことが分かり、全員がイラ立った。

そして、全員が貧乏揺すりを始めた。

5分後、ハンドル担当の右足が貧乏揺すりに耐えきれず、疲労骨折した。
8分後、ギア担当の右足が貧乏揺すりに耐えきれず、疲労骨折した。

オレの右足も限界だ。早く来い、JAF!

オレは必死に前方を確認した。右足が疲労骨折したことも気がつかないほど、必死に。

すると、前方を僕らの琴九州が横切った。

「おい、待ちやがれ!」    オレ達は、蚊のような速さで、僕らの琴九州に駆け寄り、簡易的な三顧の礼でキー担当に迎え入れた。

そして、また蚊のような速さで車に飛び乗り、配置についた。

が、最後に僕らの琴九州が乗ると、全員がところてん方式に車から転げ落ちた。

「コノヤロウ!」

怒りながら車にしがみつこうとするオレ達に、一本のマワシが絡み付いた。

後ろを振り返ると、マワシを掴んだ北の梅理事がいた。すっぽんぽんスタイルで。

北の梅理事は、自分のマワシを使いこなし、オレ達を身動き出来ない状態にしたのだ。

「サンキュー、オジキ!」

僕らの琴九州は、トラックをドリフトさせながら、去っていった。

「ひっとらえぃ!」

北の梅理事の弟子達が、オレ達をかかえあげ、ちゃんこの中へ投げ入れた。

オレ達は、ちゃんこに溺れ、意識が薄れていった。

つづく

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