ウホーリーに探される−1話.恐怖のはじまり

あの恐ろしい日々・・・

今でも瞼を閉じると浮かんでくる・・・

あの首まで覆うヤスリのような青ヒゲ・・・

あの毛穴真っ黒々っ鼻・・・

あのマッキーで書いてあるかのような極太アイライン・・・

あのカールしすぎの三回転まつ毛・・・

ヤツの名は、ウホーリー・・・   ・   ・   ・

すべてはあの日に始まった。 オレはいつものようにイケイケでランランな重役出勤モードで家を出た。 オレは重役出勤が許されている。そう信じている。

奇跡的なバカっ晴れが、オレをドゥトゥッピドゥさせた。 そんなラーソーを見上げて、腹がちぎれる勢いで伸びをした。
道端のタンポポ達が左右に身を揺らしながらオレを見送る。 ツクシ達が背伸びしてオレが通り過ぎる姿を見つめる。 オレは道の生き物達に熱狂されている。そう信じている。

駅まで約120分。 一歩一歩抜かりなくモデル歩きを続ける。常に頭のテッペンを意識しながら。 曲がり角でも気を抜かない。ターンこそオレの見せ場だ。 いつかモデルのスカウトが来る。そう信じている。

どんなスーパーモデルでも、30分も続ければ足が吊る。 オレは40分で吊る。世界レベルだ。
その日もキッチリ40分で足が吊った。
全ては計算通り。全てはオレの思惑通りだ。

近くの空き缶に腰掛け、背負った風呂敷の中にある塩むすびを取り出した。
4個食べ終わり5個目に手を出したところで、何か脳を揺らす重低音の鼻歌が聞こえた。

オレは鼻歌の出元の方を見た。 団地のあちこちのベランダで、住人が布団を叩いていた。 オレは住人一人一人の様子を見ながら5個目の塩むすびを食べ始めた。

布団を叩くお姉さま。 布団を叩くお姉さま。 布団を叩くお姉さま。 布団を叩くお兄さま。 ・・・いや、布団を叩くこちらをガン見するお兄さま。 ・・・いや、布団を叩いて威嚇しながらこちらをガン見するエプロン姿のお兄さま。 ・・・(>_<;)

オレは本能的な恐怖を覚え、食べかけの塩むすびと粗塩を放り投げてモデル歩きでスタコラサッサと逃げ出した。

つづく

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